昨日、恵比寿リキッドルームで行われた「ゆるめるモ!」とのツーマンライブにて、There There Theres(以降ゼアゼア)が解散した。
それまではNegiccoが私の中では圧倒的に一推しだったのだが、一年程前から急激にゼアゼアに気持ちが傾くようになり、何度かライブに通うようになり、夏以降は完全にゼアゼアが一推しへと変わっていった。
あ、まずはゼアゼアの紹介をしよう。
ゼアゼアを語る時、どうしても前身グループのBELLRING少女ハート(以降ベルハー)を語らねばならない。
ベルハーは2012年4月に結成された。
音楽的には60年代風レトロ的なものや、サイケデリック、グランジ的なヘビーロック、などかなりマニアックながらもポップさも兼ね備えた高品質なサウンドを創ってたように思う。
そこに乗っかる彼女達の声はあまりに少女的でお世辞にも上手いとは言えないものだったが、そこにアイドルとしての魅力も宿していた。
結成当初のステージパフォーマンスは「学芸会以下」と揶揄される程酷いものだったが、月日と共に成長し、「東京最凶」とまで言われるような時に激しく、時に美しく自由に暴れまわる変貌自在なパフォーマンスが徐々に話題になっていった。
客席にダイブしたり、ステージを降りて暴れまわったり、時には外にまで飛び出してライブ中止になったり、出入り禁止になった箱もあったようだ。
ベルハーの存在はアイドルでありながらパンク的で客層もコアな音楽好きや昔パンクスだった人達も多かったようで、モッシュやダイブは日常でフロアもかなり危険なものだったようだ。
(私はベルハーのライブには行ったことはなく、Youtubeの映像を観た雰囲気で)
しかし2016年末にベルハーは崩壊する。
その頃には既に地下アイドル界のレジェンドと呼ばれるような存在になっていたのだが。
そして2017年2月、ベルハーの楽曲を引き継いだThere There Theres(ゼアゼア)がステージデビューする。
前ベルハーのカイちゃんと有坂玲奈(以降レイレ)を中心に、新メンバー平澤芽衣(以降めいちゃ)、緒倉かりん、一条さえき、の5人で活動再開した。
ゼアゼアはベルハーに比べると自由度は減らし、ステージパフォーマンスや歌唱の精度をより上げる方にシフトチェンジしていった。
それに伴い、ダイブなどの危険な行為を禁止し、客層を変える事にも力を入れたようだ。
同年5月には一条さえきが早くも卒業し、4人での活動になる。
その頃から私もゼアゼアに興味を持ち始め、Youtubeの動画を頻繁に観始めた。
ゼアゼアになってからの新曲も、かなりポップなものから、凄くヘビーでダウナーなものまで相変わらず振れ幅が広くさすがだなと思わせてくれた。
4人でのパフォーマンスがかなり完成度を上げて、これからという2017年大晦日、緒倉かりんが卒業。それと入れ替わりで、元ベルハーの朝倉みずほ(以降みずほ)が加入。
ここから私のゼアゼアへの興味が一気に高まり、ゼアゼアの沼に嵌って行くことになる。
2018年3月、遂に私もライブに参戦する事になった。
みずほ加入からのゼアゼアはより一層精度を上げて、しかもみずほの自由で天真爛漫でキレッキレの動きが加わった事で、より魅力が増したように見えた。ふざけているように見えて、凄く周りに気を遣う優しい娘と感じた。
みずほの紹介ついでに、他のメンバーの紹介もしてくことにしよう。
レイレは普段の如何にも人の良さそうで、ホンワカとした優しい雰囲気とはかけ離れたステージングが魅力的だった。
鬼気迫るような表情で激しく踊っていたかと思うと、余りにも優しく天使のような笑顔で皆に目配せする気遣いの出来る人。
めいちゃは、普段の子供っぽい笑顔とは違い、ステージでは長い手足を生かした華麗でしなやかで色気さえ漂うダンスを披露し皆を翻弄する。アイドルになるために生まれてきたかのような可愛さ、そしてグループの事を一番考えてる実は真面目な娘というイメージ。
カイちゃん、普段のとぼけて何も考えてなさそうな姿から想定出来ないような、圧巻のダンスと倍音を感じる個性的な歌声が魅力。そこに居るだけで何故か笑顔を誘うような魅力に溢れる娘だと感じた。
とにかく、こんな個性溢れ人間力の塊のような4人は最強だなと感じた。
この先どれだけ凄いところまで行ってしまうのか期待しかなかった。
活動も順調だと思われていた4月、5月に新メンバー加入という運営からの発表があった。
正直、最初にこの報告を聞いた時、この精鋭4人に交じって同等のパフォーマンスが出来る新メンバーなどいるのかと疑問に思った。
実際ネットなどでは運営にかなり批判的な意見もあったようだ。
だが、順調に見えていたゼアゼアも実は水面下ではそうでもなかったようで、新メン入れる事でテコ入れを試みたかったようだ。
そして、5月、新メンバーのお披露目ライブは行けなくて、その後アップされていたYoutube動画で観る事になった。
小島ノエ、18歳大学1年生。
渋谷WWW、ライブ途中から加わったのだが・・・
それはそれは予想を大きく上回る逸材だと思った。
その美しい顔立ち、芯が太くてエモーショナルな声、手足の長さを生かした華麗なダンス。
どれも一級品で、どことなく切なく虚ろな表情も魅力だ。
こんな娘を探してきた運営の田中さんはやはり大したものだ。
これでまたステージが一つ上に上がったな・・・ゼアゼアはいったい何処まで行っちゃうだろう・・・
希望と期待が膨らむばかりだった。
8月のリキッドルームでのワンマンに向けて新曲も一気に増えていった。
新曲が披露される度に興奮と感動が押し寄せた。
今迄よりもデジタル色が濃いサウンドが特徴的で、その世界観はどんどん広がり、
どれもこれもこちらの想像を超えるカッコいい曲ばかり・・・
新曲の振り付けもそれに伴い壮大になり、まるでミュージカルを観てるような華やかで妖しい色気のあるものになっていった。
そして私がライブに通う回数も徐々に増えて行った・・・
のも束の間。
9月からレイレが活動一時休止を発表。
確かにレイレは夏頃元気がないように見えた。
何かが崩れていく・・・なんとなくそんな予感もありつつ、きっと休んだら元気になって、またパワフルなパフォーマンスを見せてくれる。
そう信じてレイレの復帰を待った。
9月からの4人でのライブも相変わらず圧巻ではあった。
特に北陸ツアーでの野外ライブは圧倒的だった。
ステージを駆け下りてヲタクや他の出演アイドルを引き連れて走り回る姿、あんな楽しく平和で幸せな空間を私は知らない。
10月、レイレが帰ってきた。
しかし、以前のような輝きはまだ取り戻してないように感じた。
そんなこちらの心配をよそに、12月、遂にアルバム発売、そしてそれを引っ提げたワンマンツアー慣行の発表がなされた。
こちらの期待は高まるばかり。
そして12月8日、ワンマン一発目の渋谷WWWXでのライブに参戦した。
とにかく皆のエネルギーが爆発していて、とんでもない領域にゼアゼアは突入していた。
レイレもこの時ばかりは素晴らしいパフォーマンスを披露し安心した。
この全国ツアーを通して、またこれからゼアゼアは一致団結してまだ見ぬ景色を皆に魅せてくれるんだろうな・・・と2019年に向けてワクワクが以前より増した。
しかしそんな期待とは裏腹に、2019年が始まり3日が過ぎた頃、突然の発表が・・・
2019年2月末を以ってゼアゼアゼアーズ解散。
茫然自失とはこの事か。
しかも1月のアルバム発売ツアーの追加コンサートを以って小島ノエ一足早く卒業・・・
ショックが大き過ぎる。
(ゼアゼアは全員大好きだったが、敢えて推しは誰かと聞かれればノエちゃんだったので)
追加コンサートは仕事で行けなさそうだったので、その前の1月16日の新宿ロフトに私にとって最後のノエちゃんを観に行った。
ステージが始まると、なんとレイレが椅子に座っての参加。
あばら骨を3本折ったそうだ。
レイレはそれ以降2月24日の自分の生誕祭までステージには立たない事になった・・・
ノエちゃんも卒業し、それまではカイ、みずほ、めいちゃの3人でステージに立つ事態に。
解散を目前にしてなんという不運。
2月11日、カイちゃん生誕祭にて3人ゼアゼアを観にいったのだが、3人でもやはりゼアゼアは凄かった。
二人の不在も忘れさせるような圧巻のステージ。
個々のパワーが凄まじい。
2月25日、前日の生誕祭で見事復活を遂げたレイレだったが、この日はまたも椅子に座ってのライブ。
28日の解散ライブは大丈夫だろうか・・・不安が募る。
せめて最後のライブだけは4人のパフォーマンスが観たい・・・・・
そして遂にこの日が来てしまった・・・
2月28日。
There There Theres解散ライブ、盟友”ゆるめるモ!”との2マン「ゼアめるモ!」が始まる。
続きは後日。