There There Theres(以降ゼアゼア)最後の日がやってきてしまった。
2019年2月28日@恵比寿リキッドルーム 「ゼアめるモ!」
盟友”ゆるめるモ!”との対バンという願ってもない形での解散ライブ。
早く観たいという気持ちと、観たら終わってしまうので始まらないでという心の葛藤を抱えながら、会場へ到着。
前物販に間に合わず、開場時間ぎりぎりに到着してしまった。
142番というかなり早い番号だったので、前から2列めの端っこを確保できた。
会場にはたくさんの花が飾られていて、「本当に終わりなんだな・・・」と実感させられた。
この日は暴れるよりも、最後のゼアゼアをこの目に焼き付けるために来たので、条件は良い場所だった。
観客はいつもに比べて、ちょっとおとなし目で、ソワソワ、ピリピリした雰囲気が漂う。
最後のライブが始まるのだという緊張感が凄かった。
そして、18時45分、最後の幕が切って落とされた。
まずは・・・ゆるめるモ!(以降モ!)の登場。
私がモ!を観るのはたぶんこれが4回目だったと思う。
ニューウェーブなサウンドを軸にした激しいライブが特徴なグループであるが、出だしは若干緊張気味に見えた。
私もそれ程深く聴いてきたグループではないので、前半はあまりノリについて行けなかった。
中盤でMCが入り、ゼアゼアへの愛を語り、ゼアゼアのリクエストだと言って始まった「サマーボカン」辺りからやっと私も会場全体も盛り上がり始めたように感じた。
後半はノリの良い曲連発で会場に一体感を与えて、ゼアゼアへと素晴らしいたすきを渡してステージを去る。
一旦幕が降り、会場は緊張と期待が入り混じった妙な高揚感が支配する。
「ゼアゼア!!ゼアゼア!!」という雄たけびのようなコールが一部の激しいヲタクから放たれる。
そしてエロクトロでダンサブルなSEが流れだし、最後の幕が開く。
メンバーはそれぞれSEに合わせて黒い羽を揺らして空を舞うようにステージを駆け回る。
SEはそのまま「IKENIE」に突入。
いきなり会場の興奮は頂点にぶち上る。
私は最後の雄姿を見届けようとステージを凝視した。
今迄アイドルのライブを観てきて、所謂MIXと言われるコールはあまり好きではないので、言った事はなかったのだが、この日ばかりは「イエッタイガー!!サイババイバー!!」みたいなMIXが自然に口を突いた。
「ペリカン」「STOP」などノリの良い曲が続き妖艶な「ナイロンフラミンゴ」を挟んでサイケデリックな「JUKAI」へ・・・曲の途中、めいちゃとみずほが向かい合って手をかざし合うシーンで二人目を合わせた瞬間めいちゃは我慢しきれず、涙を流し始めた。それに連られて私も思わず泣けてしまった。斜め前で最前を陣取っていたおじさんをふと見ると、掛けていた眼鏡を外し、涙を拭いていた。
ただ、会場全体はまだ「解散」という事実に実感が持てないという雰囲気で、思ったより泣いてる人は少なかった。
前半のMCで4人は「いつも全力で」「黒い羽根纏し」「キラリ汗光る」「堕天使!」「私たちThere There Theresです」といういつものユーモア溢れる語り口で、会場を笑わせたのはさすがだった。
ライブ後半ではベルハー時代の楽曲を挟みつつ、「SOIL」や「There's something behind」のようなダウナーな曲を経て、「スナッキー」を放つと会場は一気にヒートアップ。そして、ベルハー時代からのアンセム「asthma」で遂に会場全体は狂乱状態。モッシュ、ダイブの連発。
後半のめいちゃの泣き笑いながらのMCからの流れで始まった「SUNRISE-SUNSET」の壮大なイントロが始まると、もうそろそろ終わりが近づいているんだという事を実感させられ、またも涙を誘われる。
曲の後半、客皆が一斉にオレンジのサイリュームを点灯させ、「素晴らしい夜明け」という歌詞を迎えたところは鳥肌ものだった。
そして最後はライブでの人気曲「Burnable Garbage」で会場全体が一体化し、「ポーイナポーイナポーイナポン」という歌詞を叫びながら跳ね回り、笑顔で本編終了。
アンコールではまずはモ!が登場。
ゼアゼアの着替えを待つ。
そして始まったのはモ!の「なつ おん ぶるー」
それぞれのメンバーが肩組んだり、ハイタッチしながら仲睦まじく歌う姿が貴い。
そして最後は意外にもベルハー時代の人気曲「夏のアッチェレランド」だった。
ゼアゼアでは今迄やった事なくゼアめるモ!が最初で最後のお披露目になった。
会場は勿論興奮の坩堝。
すべてのパフォーマンスが終了しモ!の挨拶も終わり、モ!のメンバーからゼアゼアへ花束が贈られる。
そして最後、メンバーそれぞれの挨拶。
感極まる・・・
モ!のメンバーしふぉんから、最後は皆で「ゼアめるモ!」と叫んで終わろうと提案。
みずほの「これ言ったら本当に終わっちゃうんだね」という言葉が重い。
それでもみずほ自ら「せーのっ!」
「ゼアめるモ!」
すべて終了。
特典会に出ようと列に並んだが、時間を見ると、電車に間に合わない事が判明。
泣く泣く会場を去る事に・・・
ゼアゼアが何故こんなにも皆に愛されたのか・・・帰りの電車に揺られながら考えた。
まずは楽曲が圧倒的に強い。そう、「強い」という表現がよく似合う。
きっと何年経っても聴き続けるであろう時代に流されそうにない強度の高い楽曲群。
次に圧倒的なダンスパフォーマンス。
時に前衛舞踏のように泥臭く、時にミュージカルのように華麗で、時にコメディーのように可愛く、曲によって変幻自在に舞う姿は本当に尊い。
でも、私が一番魅力に感じたのはメンバーそれぞれのパーソナリティーだったかもしれない。
普段のメンバーは皆ちょっととぼけた感じでそこに居るだけでほっこりする癒しキャラだ。
しかし一旦ステージに上がればキレッキレで全力のパフォーマンスが本当にかっこよく、そのギャップが魅力だった。
とにかく、5人それぞれまったく違う強烈な個性と才能に溢れていた。
そして全員に共通して言えるのは「ユーモア」「優しさ」「気遣い」の人だった。
こんな5人が集まった事は当に「奇跡」だったと思う。
ただ、お互いに気を使い過ぎる事と、そんな強烈な個性を持つが故に、グループ解散に追い込まれたのかなとも想像してしまう。
何がともあれ、2年間私達に興奮と刺激、そして楽しくピースフルな気持ちを与えてくれたゼアゼアちゃんに感謝しかない。
2年間、本当にありがとう!!!!!
そしてお疲れ様!!!!!
これからのそれぞれの活躍に期待をして待つよ!!
There There Theresよ永遠に・・・